2017年6月19日月曜日

平成29年度技術士試験 要チェック分野まとめ(Ⅲ)前編

試験直前の振り返り、最後に2つの設問から1問を選ぶスタイルの課題解決能力が問われる問題Ⅲです。
課題解決能力とは何ぞや、というところですが、「平成25年度技術士第二次試験の内容について」によると、「論理的かつ合理的に解決策を策定できる能力」とあります。
その試験内容は、
・「選択科目」に係わる社会的な変化・技術に関係する最新の状況や「選択科目」に共通する普遍的な問題を対象とし,これに対する課題等の抽出を行わせ,多様な視点からの分析によって実現可能な解決策の提示が行えるか等を問う内容とする。
ということです。

論理的、ということですから、これは従来から確認されている技術士の資質である論理的考察ができるかどうか、そしてそれを試験官に伝えることができるか、がキモです。
これには骨子(表)で整理して記述するクセを身につけると、書き間違うことはありません。骨子(表)についてはこれまでにも何回か記述していますし、SUKIYAKI塾のHPにも詳しいのでそちらをご確認ください。

突然の陥没からわずか1週間で復旧【博多駅前】

それから課題等の抽出、これについてはいわゆるボトルネックの抽出です。
近年は技術的課題とも呼ばれています。実はこれができているかどうかでほぼ合否が分かれるといっても過言ではありません。わたしが行っている添削講座でもほぼこの「課題の抽出」についての指導になっています。それだけ皆さんが苦手としている部分です。ここをクリアすると一足お先に「合格」することができます。

また、多様な視点からの分析も重要です。
一面的でなく多面的な視点が求められています。よく受講生から多面的(多様)な視点とはどういったものなのでしょうか、という質問を受けますが、定義はないので多面的でさえあれば試験としてはOKです。多面的については設問(1)か(2)で問われています。ここでは課題について幅広い視点(多様な視点)から記述していることを表現してください。いっぺんに書こうとするから書けないんです。センテンスで区切るなり、項目だてするなり、ひとつの面づつ箇条書きでもいいので書き分けてください。

物事にはいい面だけでなく悪い面もあります。
プラスの効果だけでなくマイナスもあります。
あるいは環境保全とインフラ整備はトレードオフになっている場合が多いです。
さらには予算は限りがあるわけですからどれだけ素晴らしい提案内容だとしても資金面が追い付かなければ実現可能性は下がってしまいます。
益をこうむる人もいれば犠牲を強いられる人も出てきます。下流側を守るために上流側を犠牲にせざるを得ないなどがありますよね。
そして生物多様性保全には4つの危機的側面があります。
あるいはいろんな地域として森、川、海、や都市と地方。
はたまた時間的に異なる側面として計画段階、施工段階、維持管理段階、等々。

白書や解説書、そのほかいろんな資料ではあることについて説明があったあと、「一方で、~」というのがありますよね。これが別の面について述べているもので、つまり多面的な視点になります。
なお、多面的とはいえ、たくさん書きすぎてもしょうがないので、数の指定がなければ3つくらいにまとめるのが無難です。

今回はこれで時間切れとなりました。
対象分野の傾向と予想は次回とします。

0 件のコメント:

コメントを投稿