2015年12月28日月曜日

港湾・空港等整備におけるリサイクルガイドラインの改訂

仕事納めを迎えました。
わたしの勤め先は今日が大掃除、夕方から忘年会です。
大掃除をやっていると、目につくモノのひとつひとつが目にとまっちゃって、これは捨てたほうがいいのか、残しておいたほうがいいのか、はたまたなんか別の目的に再利用できないか、なんてことを考えちゃってなかなか作業が進まないものです。

身の回りの物をどうするかということからしても、リユース、リサイクルというのはたいへん難しい問題なわけですが、今回、港湾空港整備に関するリサイクル問題に対してひとつの道筋が示されました。

近頃ではここ沖縄でも建設リサイクル材についての話題がいろんなところで頻繁に耳に入るようになっていますし、なかなかどうして熱い話題のようです。
先日、わたしも講師として登壇した環境保全に関する講習会でも、別の演者である県庁の担当官のかたは『沖縄県リサイクル資材評価認定制度(ゆいくる)』について講演されていました。

建設現場の解体資材を活用したものだけでなく、別産業、たとえば鉄鋼業界から出る鉄鋼スラグとか石炭火力発電所から出るフライアッシュなどを混ぜ込んだコンクリートがも注目されていますよね。

建設リサイクルについては定期的に出題されていますので、たとえ専門分野ではなくとも、建設環境の技術者を自認するのであれば常識程度には建設リサイクルについての基礎知識を備えるだけでなく、循環型社会構築の推進に貢献すべく、リサイクル材の活用を広げるにあたっての課題くらいまでは(簡単でいいので)整理しておいたほうがいいと思います。

それでは今年一年、お付き合いくださりありがとうございました。
来年もどうぞよろしく御贔屓に願います。

鵜浦漁港【石川県七尾市】


報道・広報

港湾・空港等整備におけるリサイクルガイドラインの改訂について

平成27年12月25日
 平成26年度に「港湾・空港等リサイクル推進検討会」において、「港湾・空港等整備におけるリサイクルガイドライン」(平成13年3月)及び「港湾・空港等整備におけるリサイクル技術指針」(平成16年3月、平成24年3月一部改訂)の改訂・統合に向けた検討を行って参りました。
 この度、検討会での議論を踏まえ、「港湾・空港等整備におけるリサイクルガイドライン(改訂)」をとりまとめましたのでお知らせします。
 今回の改訂により、港湾・空港等整備においてリサイクル材の利活用がより一層促進され、循環型社会の構築に寄与することが期待されます。

1.改訂の主なポイント

・リサイクル材料の追加・細分化
・対象用途の追加・細分化
・技術評価の更新

2.改訂の概要

別紙参照

その他

「港湾・空港等整備におけるリサイクルガイドライン(改訂)(平成27年12月)」は、国土交通省ホームページ(http://www.mlit.go.jp/kowan/kowan_fr5_000054.html)より入手可能です。

2015年12月21日月曜日

里地里山500

年末になり、なにかと慌ただしいですね。
社内や社外の業務もそうですが、添削講座のやりとり、第3の場や親しい知人友人との交流、そして家族。
だんだん右から左に捌いているだけみたいな対応になってきているので、今日からあらためて気を引き締めているところです。

沖縄で開催した口頭セミナー受講生の皆さんも一般部門のかたはほぼ昨日で試験を終えられたようで続々と口頭試験の再現記録が届いています。
ホンモノの試験官の質問っぷりというのがわたしの資質向上にたいへん役立つわけでして、とっても助かります。次年度以降の試験指導の参考にします。

そういったわけで(総監のひとを除いて)今年の行事も終わったかに見えたのもつかの間、気づいたら来年の試験(7/18)まで実質7ヶ月を切っていました!
7ヶ月ってよく考えたら半年にひと月加えただけなんですね。
もう「来年の試験」ではなく、「半年後の試験」というふうに頭を切り替えたほうがいいかもしれません。
この試験、早く取り掛かったひとほど有利になると思いますよ!

で、今日紹介するのは、生物多様性を保全する上で重要な里地里山を選定したというものです。
建設環境のひとには直接どうこうというものではありませんが、重要な里地里山の選定基準が面白かったので取り上げます。
※このブログは環境部門のひともご覧いただいているようですので触れますが、環境部門の特に自然環境保全科目を受験するひとは必須のネタになりますので勉強しておいてくださいね。

<選定基準>
 基準1:多様で優れた二次的自然環境を有する。
 基準2:里地里山に特有で多様な野生動植物が生息・生育する。
 基準3:生態系ネットワークの形成に寄与する。

隣の地区が選ばれました
【宮城県仙台市太白区秋保町湯元】

ではまた!


環境省:Ministry of the Environment

報道発表資料
平成27年12月18日
自然環境
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生物多様性保全上重要な里地里山(重要里地里山)の選定について(お知らせ)

 平成24年度に閣議決定した「生物多様性国家戦略」において、重点的に取り組むべき施策のひとつとして、里地里山の保全活用に向けた取組を推進していくことが掲げられています。
 里地里山は、国土の約4割を占めており、特有な生物の生息環境としてだけではなく、食料や木材等自然資源の供給、国土の保全、良好な景観、文化の伝承等の観点からも重要な役割を担っています。このため、環境省では、「生物多様性保全上重要な里地里山(以下、「重要里地里山」という。)」として500箇所を選定しましたのでお知らせします。
1.目的
 社会構造が変化し、人口減少が進む中、すべての里地里山に人手をかけて、かつてのように保全していくことは困難であり、保全すべき対象とその将来像を明確にし、対策を講じていくことが重要な課題となっています。このため、国土の生物多様性保全の観点から重要な里地里山を明らかにし、多様な主体による保全活用の取組が促進されることを目的として選定しました。
2.選定方法及び選定結果
・里地里山に関する有識者を構成員とした「里地里山保全・活用検討会議※」(以下、「検討会議」という。)を設置し、選定を行いました。
・選定にあたっては、生物多様性保全上の重要性の観点から、以下の選定基準を設定し、全国規模の既存調査データ及び地方公共団体等への照会等により得られた地域情報を基に候補地を抽出し、検討会議による評価・検討を実施しました。
 <選定基準>
 基準1:多様で優れた二次的自然環境を有する。
 基準2:里地里山に特有で多様な野生動植物が生息・生育する。
 基準3:生態系ネットワークの形成に寄与する。
・地域特性を考慮するため、地域毎に分科会を開催する等の精査を行い、重要里地里山として500箇所を選定しました。
3.活用方法
 今回選定した重要里地里山については、多様な主体による保全活用の実行性を高める取組の促進・拡大に活用していきます。また、地域における農産物のブランド化や観光資源などにも、広く活用できるものと考えています。
【重要里地里山ウェブサイト】

添付資料

2015年12月16日水曜日

技術士1次試験の合格発表

本日、技術士第1次試験の合格発表がありました。
合格された皆さん、おめでとうございます。

官報(本日より30日間閲覧可)で実名をチェックしてみたら、9月にAPECさんをお招きして開催した一次試験対策セミナーの受講生のお名前がそこここにありますね~。
さらには知り合いと思しき方々のお名前が目に飛び込んできてとっても嬉しいです。

受験資格のあるひとはぜひ来年7月の海の日に行われる2次試験(筆記試験)にチャレンジしてください!
7か月ありますのでしっかり準備できさえすれば合格できます、本当です。
まずは平成25年度以降の過去問をチェック、そのあと経歴票を作成する準備に取り掛かかるのがいいと思います。

ちょうど昨年の今頃1次試験に合格して、今年の筆記試験に合格し、いよいよ来週、口頭試験に臨むひとを知っています。
1次試験合格からちょうど1年後に口頭試験を迎えることになるとはもしかしたら本人は思いもよらなかったかもしれませんが、要領よくコツコツと取り組んでいたらそういうこともあるんですよね。
決して珍しい事例ではないと思いますよ。

このブログは主に2次試験受験者向けに発信しています。
よかったら参考にしていただいて試験に取り組んでいただけたら幸いです。


次は二次試験ですよ!

2015年12月14日月曜日

パリ協定

パリで開催されていた国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議「COP21」で京都議定書に代わる実に18年ぶりの国際的な取り決めが採択されました。

平成25年度以前の試験であれば、来年度からの口頭試験でも訊かれたと思いますが、今の制度では口頭試験では訊かれることはありません。
来年7月の筆記試験でも直接的には問われないでしょう(環境部門はなんかしら訊かれそうですけど)。
ただ、直接に訊かれなくても、地球温暖化防止に関するネタを論文で使うのであれば(実際、使う場面が多いと思います)、ぜひ積極的に「パリ協定」あるいは「COP21」というキーワードを放り込んでください。
論文の印象が全然違うものになることでしょう。
ちょこっとでも触れているひととまったく念頭に置いていないひととを見比べた場合、やはり書いてあるひとのほうに軍配が上がるんじゃないでしょうか。

【台東区谷中】

NHKニュース

ニュース詳細

COP21 「パリ協定」を採択
12月13日 3時32分


フランスで開かれている地球温暖化対策の国連の会議COP21は12日、京都議定書以来18年ぶりとなる新たな枠組み「パリ協定」を採択しました。発展途上国を含むすべての国が協調して温室効果ガスの削減に取り組む初めての枠組みとなり、世界の温暖化対策は歴史的な転換点を迎えました。
COP21の議長を務めるフランスのファビウス外相は、会期を1日延長して日本時間の13日午前3時すぎから閣僚級の会合を開き、各国に示した最終的な合意案について意見を聞きました。会合では各国から大きな異論は出ず、そのままCOPの全体会合に移行し、温暖化対策の新たな枠組み「パリ協定」が採択されました。
パリ協定は法的な拘束力を持つ枠組みで、気温上昇を産業革命前に比べて1.5度に抑えるよう努力するとし、世界全体の温室効果ガスの排出量をできるだけ早く減少に転じさせて、今世紀後半には実質的にゼロにするよう削減に取り組むとしています。
また、途上国も含めたすべての国が5年ごとに温室効果ガスの削減目標を国連に提出し、対策を進めることが義務づけられました。削減目標は提出するたびに改善されるべきだとしたほか、排出量の実績などについて専門家の検証を受けることも盛り込んでいます。
さらに途上国への資金支援について、現在の水準の年間1000億ドルの数字は盛り込まず、その水準を2025年にかけて引き続き目指すとする協定とは別の決定を行いました。
また、経済力がある新興国なども自主的に資金を拠出できるとしたほか、先進国は資金支援の状況を2年に一度報告する義務が盛り込まれました。
温暖化対策の国際的な枠組みとしては、先進国だけに温室効果ガスの排出削減を義務づけた京都議定書以来18年ぶりで、途上国を含むすべての国が協調して削減に取り組む初めての枠組みとなり、世界の温暖化対策は歴史的な転換点を迎えました。
(略)

「パリ協定」 詳しい合意内容は

「パリ協定」は法的拘束力を持つ地球温暖化対策の新たな枠組みで、2020年以降は先進国と発展途上国、すべての国が協調して温室効果ガスの削減に取り組むことになります。
この中で、世界全体の平均気温の上昇を産業革命前に比べ1.5度に抑えるよう努力するとし、世界全体の温室効果ガスの排出量をできるだけ早く減少に転じさせて、今世紀後半には実質的にゼロにするよう削減に取り組むとしています。そして、この長期目標を達成するために途上国も含めすべての国が5年ごとに温室効果ガスの削減目標を国連に提出し、対策を進めることが義務づけられました。
削減目標は各国の野心を反映し提出するたびに改善されるべきだとしたほか、排出量の実績などについて専門家の検証を受けることも盛り込んでいます。
そのうえで、先進国と途上国の間で責任に差を持たせるため、先進国が排出削減の対策で主導的な役割を果たすべきだとしたうえで、途上国も国内事情に応じた形で排出量の削減や抑制をするよう促しています。
また、温暖化による災害の被害を抑える対策の強化を世界的な目標に掲げるとともに、各国が具体的な対策をまとめることになりました。
さらに、温暖化によって引き起こされた災害などでの損失や被害を最小限に抑えることも重要だと指摘しています。
最大の争点だった途上国への資金支援については、途上国での温室効果ガスの排出削減策や温暖化の被害を抑える対策を進めるため、先進国による資金支援を義務づけ、先進国だけでなく経済力がある新興国なども自主的に資金を拠出することを促しています。
ただ、拠出の額については現在の水準の年間1000億ドルについて「パリ協定」本体には数字を盛り込まず、その水準を2025年にかけて引き続き目指すとする協定とは別の決定を行いました。
そして、長期目標の達成のためにこうした削減目標や資金支援などの進捗(しんちょく)状況を2023年以降、5年ごと検証することになりました。
「パリ協定」は、世界全体の温室効果ガスの排出量の少なくともおよそ55%に相当する、気候変動枠組条約の締約国55か国以上の参加で発効します。

「パリ協定」の評価は? 課題は?

「パリ協定」は1997年の京都議定書以来18年ぶりとなる、法的拘束力を持つ新たな枠組みで、世界各国が協調して地球温暖化対策に取り組む歴史的な転換点となりました。
世界の平均気温の上昇を産業革命前に比べ2度未満に抑えることを前提に、海面水位の上昇など温暖化の脅威にさらされている国々からの声を受けて1.5度に抑えるよう努力するとさらに踏み込みました。
そして、世界全体の排出量をできるだけ早く減少に転じさせ、今世紀後半には排出量を実質的にゼロにするという野心的な目標を掲げています。
そのためにも、先進国だけに削減目標を義務づけた京都議定書とは異なり、2020年以降は発展途上国も含めすべての国が5年ごとに削減目標を提出し、対策を進めることが義務づけられました。
今や世界全体の温室効果ガスの排出量の6割以上を占める途上国も排出削減を行うことで、世界全体の取り組みの強化につながることが期待されています。
ただ、京都議定書を離脱したアメリカや、世界最大の排出国、中国が参加できる枠組みを目指したことで目標の達成は義務づけられず、達成できなかったときの罰則規定もありません。
削減目標を提出するごとに改善するといった規定や5年ごとに行う検証などを通じて実効性を持たせることができるかが課題となります。
また最大の争点となっていた途上国への資金支援については、年間1000億ドルという具体的な数字は「パリ協定」本体には盛り込まれず、その代わりに先進国は2025年にかけて、年間1000億ドルの資金拠出を引き続き目指すとする決定を別に行うことで、先進国と途上国の間の妥協が図られました。
先進国に加えて経済力のある新興国などにも拠出を促したことで、温暖化の影響を受けている途上国への支援が広がることが期待されています。
しかし、島しょ国をはじめ途上国での温暖化による脅威は強まっており、必要な支援を実現できるかが問われることになります。

環境省:Ministry of the Environment

国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)及び京都議定書第11回締約国会合(COP/MOP11)の結果について(お知らせ)

添付資料

2015年12月2日水曜日

平成28年度技術士試験の実施内容が発表されました

口頭試験真っ最中ですが、来年の試験に照準をあわせて早くも日々がんばっているひともいらっしゃいますよね。
そして今日から2週間後の今月16日(水)には1次試験の合格発表もあります。
1次試験に合格したその勢いで2次試験も受験するぞと意気込んでいるかた、そんなかたたちにお知らせです。

来年の平成28年度試験の実施内容が日本技術士会から発表されました。
平成28年度 技術士第二次試験の実施について

今年と同様、受験申込受付はGW前に締切、そして筆記試験は海の日ですね!

来年の技術士2次試験を受験するひとを応援します!
わたしの添削講座はこちら

環水平アーク【那覇港】

平成28年度 技術士第二次試験の実施について

1.~4.、5.~10.は略
3.試験の日時、試験地及び試験会場
(1) 筆記試験
期日
総合技術監理部門の必須科目
・平成28年7月17日(日)
総合技術監理部門を除く技術部門及び総合技術監理部門の選択科目
・平成28年7月18日(月・祝)
時間 午前9時から午後5時までの間であらかじめ受験者に通知する。
試験地及び試験会場
次のうち、受験者があらかじめ選択する試験地において行う。
北海道、宮城県、東京都、神奈川県、新潟県、石川県、愛知県、大阪府、広島県、香川県、福岡県及び沖縄県。
なお、試験会場については、6月中旬の官報に公告するとともに、あらかじめ受験者に通知する。
(2) 口頭試験
期日 平成28年11月から平成29年1月までのあらかじめ受験者に通知する日
時間 午前9時から午後5時までの間であらかじめ受験者に通知する。
試験地及び試験会場
東京都 試験会場は、あらかじめ受験者に通知する。
4.受験申込書等配布期間
平成28年4月1日(金)から4月27日(水)まで
5.受験申込受付期間
平成28年4月6日(水)から4月27日(水)まで(土曜日・日曜日を除く。)
受験申込書類は、公益社団法人日本技術士会あてに、原則郵送(書留郵便(4月27日(水)までの消印のあるものは有効。))で提出すること。

2015年11月28日土曜日

口頭試験が始まりました

ずいぶん投稿が空いてしまいました。
今年は例年になく業務が忙しく出張も相次ぎ、さらには去った日曜日11/22に沖縄で口頭試験対策セミナーを開催したわけですがその事務作業に忙殺されていたうえに、添削講座のほうの受講生の皆さんとのやり取りもありました。
そんなわけでわたし自身、このブログのチェックを行っていませんでした。
SUKIYAKI塾沖縄でいごの会の口頭試験対策セミナーの様子
その間もブログを多くのひとが訪れてくださっていて、いまさらながらたいへん申し訳なく思っています。

今日から口頭試験が始まりました。
知り合いの建設環境を受験するひとも本日、無事に口頭試験を終えたとのことです。

試験の中身はアップできませんが、そんなに奇をてらった質問はないと言ってもいいと思います。
これから口頭試験をむかえるひとも、これまで模擬試験で訊かれたことや近年の試験内容を反映させた想定質問を準備していればOKです。
準備万端のかたは自信をもって臨んでください。

毎度書いていることですが、日本全国、急に冬型の気圧配置となりましたよね。
ここ南国沖縄でも北風が卓越してとても寒くなりました。
試験にあたっては体調を整えることを第一に、決して風邪などをひかないようにしてください。

皆さんの試験がうまくゆくことを祈念しております。

【注意事項】

2015年10月29日木曜日

筆記試験の合格発表がありました

技術士第二次試験 筆記試験に合格された皆さん、誠におめでとうございます!
技術士まであと一息です。最後の力を振り絞って、口頭試験までの短い期間、集中して臨んでください。

SUKIYAKI塾添削講座の受講生や身近な知り合いの受験生からも続々と吉報が舞い込んでまいりました。
ご本人の力で勝ち取った合格に違いないわけですが、その潜在能力を顕在化させるべく表に引っ張り出すお手伝いができたという自負もなくはないです。
というわけですごく嬉しいです。

●建設環境はこれまで12月上旬にやることが多かったようですので、残すところあとひと月半くらいでしょうか(環境部門自然環境保全は11月下旬にやることが多いように思いますのでさらに早いですね)。
時間があるようであっという間に試験日を迎えますのでご自身の業務経歴の整理は言わずもがな、加えて技術士法など技術士という資格を定義づけている法律の条文を暗記するとともに倫理面についても勉強しておいてくださいね。
口頭試験については過去ログの投稿記事も参考にしてみてください。

●総監は1月になると思いますのでたっぷり時間があります。
試験までの正味2か月ちょっとの期間、じっくりとご自分の業務や職場での役割を総監の目線で整理してください。

今日は喜びを遠慮することなく爆発させてください!そして明日から準備に取り掛かってください。
応援します!

★SUKIYAKI塾沖縄でいごの会ではAPECさんをお迎えして口頭試験対策セミナーを開催します。
模擬面接も行いますので沖縄県在住のかたは奮ってご参加ください。
SUKIYAKI塾沖縄でいごの会HP

おめでとうございます!

残念な結果となってしまったかたへ
いろいろなことを犠牲にして試験勉強を頑張ってきたひとは本当にツライ結果だと思います。
今日のこの結果が最終結果ではもちろんありません。
この試験は諦めなければ合格できます。
合格するまで諦めてしまわないよう自分で自分を奮い立たせて再挑戦してください。
落ち着いたらまずは敗因の分析をしっかりと行って、ご自分の弱点を冷静に把握してください。
あとはそれを修正するだけですから。ここで来年の試験で差がつくはずです。
諦めないひとを応援します。



2015年10月18日日曜日

口頭試験バックアップコースと、平成28年度試験対策講座の募集を始めます

いよいよ発表が目前となりましたね。
29日の筆記試験の合格発表の夜より、口頭試験バックアップコースの受講生を募集します。
口頭試験バックアップコースについては定員を設けてはおりますが、ブログをチェックしてくださっているかたはぜひとも応援したいという気持ちですので多くのかたからの吉報をお待ちしております。

③平成27年度 口頭試験バックアップコース
期間:受付完了時から口頭試験終了まで。
内容:再現論文のコメント評価、受験申込書類(経歴票、業務内容の詳細)に関する質疑をメールのやりとりにて行い、Skypeによる模擬面接を1回行います。
総監についてはマインドマップの作成を通した指導も行います。
なお、Skypeによる模擬面接は、一般部門のかたは11月に、総監のかたは12月に行います。
添削回数:期間内はメールによるやりとり回数は無制限です。
対象:平成27年度技術士第二次試験 筆記試験合格者
定員:定員に達し次第、受付終了します。締め切りました
料金:10,000円

添削講座の開講にあたりまして
平成22年度試験に合格した翌年からSUKIYAKI塾の添削講座に講師として参加し、受験に真剣に取り組んでいるかたの論文等を添削してまいりました。
身近な知り合いを含めると、これまでの5年間でのべ50人を超えるかたたちに指導アドバイスしたことになります。そしてその一助となったかどうか、平成26年度試験までの4年間で23名のかたが合格されました。

今年に入ってブログを訪問してくださるひとが増えてきて驚きつつも喜んでいたわけですが、それに比例するように添削指導の依頼をあちらこちらから受けるようになりました。
ブログを始めるキッカケとなったひとが平成26年度試験で無事に合格されたということもあり、意を決してこのタイミングでさらに一歩進めた添削指導アドバイスを始めることにしました。


本サービス(添削指導アドバイス)はSUKIYAKI塾とは異なり有料でお受けします。
対象とする技術部門科目は以下の2つです。
●建設部門建設環境
他の部門科目(例えば環境部門など)についてはご希望であればお引き受けしますが、専門技術に関する指導はできませんので論理構成や文章に関する指導アドバイスとなります。

●総合技術監理部門
総監については科目を問いません。ただし建設-建設環境以外の科目の場合には専門技術を踏まえた管理については言及できないこともあります。

3つのコースを設けております。
料金は①②がそれぞれ15,000円、③口頭試験バックアップコースが10,000円です。
※併願・重願の場合はそれぞれの部門科目単位で受け付けます。
※①②についても引き続き募集しています。来年の試験に向けていまから始めたい!というひとを応援します。

【平成28年度試験対策】

①出願書類作成コース
期間:受付完了時から平成28年度試験の申込期限日の4日前まで書類を受け付けます。
内容:受験申込書の記載内容と業務経歴票(5行の業務経歴と「業務内容の詳細」)についての添削指導を行います。平成28年度の様式が正式発表されるまでは平成27年度様式で添削指導を行い、平成28年度様式が発表され次第、あらためて添削指導いたします。
うまく作成できないかたには業務経歴のたな卸しと詳細業務の骨子の作成アドバイスからスタートします。
添削回数:期間内は回数無制限です。ただしわたしがOKと判断したらそこで終了とすることもあります。
料金:15,000円

②筆記試験論文添削コース
期間:受付完了時から平成28年度筆記試験日の4日前まで論文を受け付けます。
内容:建設環境については選択科目ⅡとⅢを、総監については記述論文(必須科目Ⅰ-2)の添削指導を行います。基本的に過去問題に対する回答論文の添削です。原稿に赤を入れるのではなく、メールでコメントをお返しする方式です。
論文の仕上がり具合に自信がないかた、文章作成が苦手なかた、論理的思考が苦手なかた、専門技術分野が偏っているかた、それぞれに応じた指導をいたします。
添削回数:期間内は回数無制限です。ただし複数の論文を同時並行では添削しません。わたしが次の問題に移ってOKと判断してから別の設問に取り組んでください。
料金:15,000円

【注意事項】
●本サービスは、Gmailを使用して行いますので、Gmailの送受信が可能な環境であることが必須条件です
●本サービスに使用するファイル形式はPDFもしくはMS Wordファイルのみです。これ以外のファイルは原則として対応できません
●添削指導の対象である経歴票や論文等はメールに添付してお送りいただきます
●メール受信後、添削コメント等を返信するまでに最大4日間の日数をいただきます(ただし、これまでは受信の翌日~翌々日に返信しています)
●総監については科目を問いませんが建設-建設環境以外の科目の場合には専門技術を踏まえた管理については言及できないこともあります
●領収書は発行いたしません
●振込手数料はご負担ください

本サービス(添削指導アドバイス)をご希望されるかたは上記の内容を確認いただいたうえで下記のフォームにてお申込みください。お申込みの時点で上記の注意事項にご同意いただいたものとします。
フォームを受信後、遅くとも翌日中には振込先の銀行口座をご案内するメールをGmailで返信いたします。
※3日以上経過しても返信がない場合はGmailとのやりとりが不可能な環境と思われます。その際はお手数ですがご自身で設定等を調整したうえで再度ご応募ください。

今回はスタート年ということで全体的に受講料は低く抑えました。この活動が軌道にのったら平成29年度試験対策からは正規料金を頂けるようにしたいと思っています。

★お申込みはこちらからお願いします
お申込みフォーム

2015年9月23日水曜日

グリーンインフラストラクチャー

連休でしたね。沖縄では天候にも恵まれ行楽日和が続きました。
技術士試験関連では、シルバーウィークしょっぱなの9月19日はAPECさんによる技術士一次試験セミナーとRCCM試験対策セミナーを那覇市で開催したんです。
わたしにとっては1次試験は12年前、RCCMは5年前のことですから、ひさかたぶりに初心に還るといいましょうか、基本に立ち返りつつも技術の進歩や常識の変化を垣間見ることができて新鮮な驚きがありました。
SUKIYAKI塾沖縄でいごの会

ところで先日の国土利用計画にもあったように、ようやく国交省も動き出したグリーンインフラ。
自然再生事業と合わさってそろそろ試験でも問われそうな機運が高まってきたように感じています。

まずは全体像を把握して、
①必要とされるようになった背景、
②それからグリーンインフラの「利点と欠点」を整理し、
③「(利点の)効果を高めるためにはどうすべきか?」、
④「欠点を補うためにはどうすべきか?」
についてまとめておけば、問題Ⅱ-1でも問題Ⅲでもどちらでも対応可能だと思います。
グリーンインフラについては以下のレポートがたいへん参考になりますのでぜひ勉強しておいてください。

●日本学術会議 「復興・国土強靱化における生態系インフラストラクチャー活用のすすめ
●三菱UFJリサーチ&コンサルティング 「わが国のグリーンインフラストラクチャーの展開に向けて ~生態系を活用した防災・減災、社会資本整備、国土管理~
●鹿島「グリーンインフラ―水、緑、生きものを活かしたまちづくり―
●日本生態系協会「グレーインフラからグリーンインフラ

実は、今月中旬に催された応用生態工学会主催のグリーンインフラに関する国際シンポジウムに参加してきました。
流域・沿岸におけるグリーンインフラの概念と方法論

これまでのどちらかというと生態学拠りの催しものとはひと味ちがって、国土利用計画の策定に携わった国交省の専門調査官による基調講演で幕を開けたこともさることながら、会場の聴講者側にも国交省や地方自治体の建設土木関係の部署の担当官がいたり、もちろん大学や公的研究機関の研究者やコンサルタント大手の技術者のかたがたも多数参加していたようで、質疑応答でもたいへん盛り上がりました。
特に国交省の部局をまたいだ議論を聴いていると国交省内部でもまだまだ1本化していないことがわかって面白かったです。まさに議論白熱進行中のホットな話題、将来の日本を形づくる重要な概念を含んでいることを実感しました。
シンポジウムでの詳しい内容についてはまずはわたしの勤務先に報告しないといけませんので、ブログではネット上でひろったものを紹介するにとめておきますね(出し惜しみ(笑))。

天然記念物 慶佐次のヒルギ林【沖縄県東村】

平成27年度 総合政策局関係 予算概算要求概要 平成26年8月 国土交通省総合政策局
○ 「グリーンインフラ」の取組推進による魅力ある地域の創出(環境政策課)
要求額 10百万円
・ グリーンインフラ」とは、社会資本整備や土地利用等のハード・ソフト両 「面において、自然環境が有する多様な機能(生物の生息の場の提供、良好な景観形成、気温上昇の抑制等)を活用し、持続可能で魅力ある国土づくりや地域づくりを進めるもの。

具体例(イメージ)
【多自然川づくり】
瀬や淵、植生の形成等により、河川が本来有する生物の生息環境等や多様な河川景観を保全・創出
【緑の防潮堤】
沿岸部における防災・減災を目的とし、利用、自然環境、景観も考慮した緑の防潮堤の整備
【公園緑地の整備】
大規模災害発生時に延焼防止帯となる公園緑地の整備による都市の防災性向上
【生物共生型護岸】
干潟や磯場などの生物生息場の機能を持ち、親水性も向上する生物共生型護岸の形成

・グリーンインフラの取組を推進することで 地域の魅力・居住環境の向上 、生物多様性の保全、防災・減災等が可能。
・これにより 自然環境の保全・再生と併せて 居住人口や交流人口の増加 、土地の価値の向上等が図られ、地域の活性化やそれに伴う雇用の増加を通じて地方創生に資する。

<内 容>
・我が国の社会資本整備等におけるグリーンインフラの意義・取組方策・指標等の整理・検討
・現地調査・ケーススタディーを通じた効果的なグリーンインフラ形成の手法や留意点の整理、ガイドライン作成等

グリーンインフラの取組推進のための調査検討
●グリーンインフラの意義・取組方策・指標のあり方等の検討
(諸外国の事例等を参考に、我が国におけるグリーンインフラの取組方策等を検討)
→社会資本整備や土地利用等に関する計画等への反映

●グリーンインフラの効果の把握・検討
(調査やヒアリングを通じたグリーンインフラの社会・経済効果把握)
→各取組主体の実施や合意形成等のための指針

●効果的なグリーンインフラ形成手法や留意点整理・ガイドライン作成・試行
(現地調査・ケーススタディを踏まえたガイドラインの作成、モデル事例の整理)
→地域の特性に応じた効果的な取組を推進

●普及啓発のための地方セミナーの実施
(自治体、民間事業者、NPO等を対象としたセミナーの開催)
→ 全国的なグリーンインフラの普及啓発

平成26年版 環境・循環型社会・生物多様性白書
グリーンインフラストラクチャーの活用に係る世界の動向について
グリーンインフラストラクチャー(以下「グリーンインフラ」という。)とは、土地利用において自然環境の有する防災や水質浄化等の機能を人工的なインフラの代替手段や補足の手段として有効に活用し、自然環境、経済、社会にとって有益な対策を社会資本整備の一環として進めようという考え方であり、近年欧米を中心にこの考え方に基づく取組が進められようとしています。

グリーンインフラに関する統一的な定義はありませんが、2013年(平成25年)5月に欧州連合(EU)で策定された「EUグリーンインフラストラクチャー戦略」によると、「生態系サービスの提供のために管理された自然・半自然地域の戦略的に計画されたネットワーク」と定義されています。
また、同戦略では、主要政策へのグリーンインフラの組み込み、自然環境の再生等の事業の実施、調査研究の推進、資金の動員等が明記されています。こうした動きを踏まえ、ドナウ川流域では、生物多様性保全と災害対策を目的として約20万haの氾濫原湿地の自然再生が予定されています。

また、米国では、2008年(平成20年)に環境保護庁が州政府と協力して、洪水や下水処理の包括的な対策として、「グリーンインフラストラクチャー行動戦略」を策定しました。
この戦略では、自然環境に加え、屋上緑化や雨水浸透道路等もグリーンインフラの対象とし、水処理やヒートアイランド対策などの主に都市域におけるグリーンインフラの活用方策をまとめています。
ニューヨーク市では、合流式下水道の越流水対策にかかる負担を削減するために、より経済的な対策として、2.4億ドルをグリーンインフラに投資することを決定し、屋上緑化、透水性舗装、緑地や湿地の確保といった取組等を進めることにより、従前の公共事業のみの対策と比較して1.4億ドルの経費の削減を見込んでいます。

国際的には、2008年(平成20年)に国連環境計画(UNEP)、IUCN等の国際機関により設立された「環境と災害リスク削減に関する国際パートナーシップ(PEDRR)」により、生態系を活用した防災・減災(Eco-DRR)に関する能力養成、事例収集や政策提言等が進められています。

2015年9月7日月曜日

外来植物の除去工事例

いつの間にか9月になっていました。
沖縄でも秋雨前線の影響でしとしと雨が続いています。
抱えている業務はまだ「夏季」調査がたんまり残っているんですが、北寄りのちょっとひんやりした風が吹き始めました。。。

今年の試験で遂に出た外来種対策、今後も出題が続くと思います。
新規の建設事業絡みではないのですが、河川維持管理で問題となっている外来種の除去工事の事例が紹介されていました。
本種の存在により、そもそも河川維持管理上、あるいは生物多様性保全上、どんなことが問題となっているのかについてもあわせて思いめぐらせてください。

それにしても今回の報道発表資料は、作業写真が複数掲載されていて実際に外来種駆除・除去業務に携わっていないひとでもイメージしやすいですね。
こういった工事事例モノを丹念に拾っていくと机上でも机上なりの経験値をUPできると思います。

なお、外来種スパルティナ属については以下に詳しいです。これをまず踏まえておくとイイかもしれません。
九州地方環境事務所
外来生物対策-スパルティナ・アルテルニフロラについて~特徴や予想される被害等~

外来植物対策については以前にも紹介しましたね。
河川における外来植物対策の手引きと外来魚対策の事例集が公表されました

スパムランチョンミート陳列棚【沖縄県宜野湾市

報道発表資料
平成27年9月3日
自然環境
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(お知らせ)白川等における外来植物(スパルティナ属)の除去工事完了について

九州地方環境事務所では、関係機関の協力を得て、熊本市内の白川及び坪井川の河口部において重機を用いた外来植物スパルティナ属の除去工事を行いました。それぞれ、白川は約1,100m2、坪井川は約200m2の除去を行い、白川については確認されている全てのスパルティナ属の除去が完了しました。
今後、白川については、再生状況のモニタリングや再侵入の監視を行い、坪井川については、引き続き関係機関と協力して除去を行っていきます。

1.工事名

 平成27年度外来植物(スパルティナ属)除去工事

2.工事場所

 熊本県熊本市西区沖新町、小島下町、松尾地先(白川及び坪井川)

3.工事期間

 平成27年7月29日から8月31日

4.実施内容

(1)白川 

 白川に生育するスパルティナ属1,122m2(16群落)を掘削し、全て除去。掘削は、ガットバージ浚渫船及びバックホウを用いて実施。根茎を完全に除去するため、スパルティナ属の外縁に1mを加えた範囲で深さ1mを掘削し、掘削量は1,533m3。掘削物は河川管理者(国土交通省)が白川河川敷に掘った穴に埋設。これにより、白川において確認されている全てのスパルティナ属の除去が完了
 なお、平成26年10月に781m2であった生育面積が、本年7月の除去工事開始時に約1.4倍に拡大していた。

(2)坪井川

 九州地方環境事務所では、坪井川に生育するスパルティナ属204m2(5群落)を掘削し、除去。白川と同様に、掘削は、ガットバージ浚渫船及びバックホウを用いて実施。根茎を完全に除去するため、スパルティナ属の外縁に1mを加えた範囲で深さ1mを掘削し、掘削量は273m3。掘削物は熊本港内敷地へ運搬し、敷ならし。
 なお、平成26年10月の生育面積は8,132m2(55群落)である。

5.作業中の写真

図1 ガットバージ浚渫船による工事の状況
図2 バックホウによる工事の状況
図3 施工前(1群落の例)
図4 施工後(1群落の例)

6.今後の取組

 除去が完了した白川においては、河川管理者及び関係機関と協力し、再生状況のモニタリングや再侵入監視を行う。
 坪井川等に残存するスパルティナ属に関する次年度以降の取組については、河川管理者等関係機関が構成員である「特定外来生物スパルティナ属対策検討会」(事務局:熊本県自然保護課)において検討していく。

2015年8月19日水曜日

日本らしく美しい景観づくり

お盆があけて日常業務に戻られた方が多いのでしょうか。
毎年書いていますが、沖縄のお盆は旧暦で行うのでこれからなんですよ。
今年は8月26日がウンケー(お迎え)、28日がウークイ(お送り)です。
南西諸島にはまたまた台風が近づいていますが、ちょうど台風の影響がなくなった頃にお盆を迎えられそうです。よかったですね。
子どもも大きくなったのでもうエイサーを追っかけることはなくなりましたが、それでも遠くの方から地元青年団のエイサーが聴こえてくるとおもてに飛び出したくなっちゃいます。
皆さんのところではどんなお盆なのでしょうか。

お盆のある風景というのは全国各地いろいろで、その地その場所ごとに独特の自然、歴史、文化の積み重ねによっていま現在のかたちになっているんだろうと思います。
そう考えるとお盆によって立ち現れる風景というのも地域の大事な景観となっていると言えるのではないでしょうか。

と、やや強引に書きすすめましたが、今年の試験では久しぶりに景観法がらみの出題がありました。そして本日、「日本らしく美しい景観づくりに関する懇談会報告書」が公表されました。
景観行政のこれからの方向性を把握する第1級の資料です。ぜひ概要版だけでもチェックしておいてください。
なかでも「公共土木工事における配慮」のあたりは、これからも試験で直接問われる内容になっていると思います。
そもそも建設環境は都市計画分野と被る要素が多いです。だいたい問題Ⅱ-1の景観重要公共施設制度のほかにも問題Ⅲではコンパクトシティが出題されたくらいですからね。

エイサー 道ジュネー【南大東島】

「日本らしく美しい景観づくりに関する懇談会」報告書の公表について

平成27年8月19日
 国土交通省では、平成16年の景観法制定から10年が経過したことを契機に、景観行政に関する幅広い点検・検証を行うため、昨年6月より「日本らしく美しい景観づくりに関する懇談会」を7回にわたり開催しました。このたび、報告書をとりまとめたので公表します。

【報告書概要】
 景観行政を取り巻く状況や景観法の活用実態といった我が国の実情を踏まえた上で、良好な景観が、地域に暮らす人々の誇りとなり、地域全体の価値の向上につながることを示すとともに、国内外の人々が日本的で美しいと感じる景観の「創出」と「保全」のために必要な方策のあり方についてとりまとめたもの。

 ・総 論:「良好な景観形成を進める上での基本的な考え方」
 ・論点1:「広域景観の形成」
 ・論点2:「創造的な景観協議のあり方」
 ・論点3:「景観を資産として捉えることによる地域価値の向上」
 ・論点4:「新たな課題に対する景観マネジメント」

 「日本らしく美しい景観づくりに関する懇談会」報告書の本文及び概要は、都市局ホームページでも公表しています。
 <URL>http://www.mlit.go.jp/toshi/townscape/toshi_townscape_tk_000037.html

2015年8月15日土曜日

国土形成計画と国土利用計画

国土形成計画と国土利用計画の変更が閣議決定されました。

国土形成計画については大枠で国(国交省)の方向性を把握して、それを実現するには、あるいはそれを実現する際に環境保全との両立を図るにはどうすればよいか、が建設環境の技術者に求められている課題です。ぜひご自分の立場でなにができるか、なにをすべきなのかを考えてください。これすなわち問題Ⅲの設問に対する解答になるはずです。

国土利用計画のほうをみると、より具体的な記述が目立ちます。以下に建設環境分野に関連した課題とその解決の方向性が示された箇所を抜き出しました。この内容に沿う具体的な技術的な課題や留意点等をご自分で考察してください。これすなわち問題Ⅲの設問に対する解答になります。
こうして考えると、近々自然再生事業についてもストレートに問われるような気がしてなりません。

国土利用計画(全国計画)
●国土利用をめぐる基本的条件の変化
2.持続可能で豊かな生活の基盤として、自然が持つ多 様な機能を活用
自然環境の悪化により、生態系のもつ食料・水の供給 などの生態系サービスを維持できないおそれ

●国土利用の基本方針
「適切な国土管理を実現する国土利用」、「自然環境・美しい景観等を保全・再生・活用する国土利用」、「安全・安心を実現する国土利用」 の3つを基本方針とし、国土の安全性を高め、持続可能で豊かな国土を形成する国土利用を目指す。

自然環境・美しい景観等を保全・再生・活用する国土利用
○自然環境の保全・再生・活用
・優れた自然条件を有している地域等を核とした生態系ネットワークの形成
・自然環境の有する多様な機能を活用したグリーンイ ンフラ等の取組の推進による地域の魅力等の向上
○地域の個性ある景観の保全・再生・創出 等

それにしてもグリーンインフラという言い回し、国交省も使うんですね(→使うようになったんですね→試験で問われる可能性が高まりましたね)。

国指定天然記念物 慶佐次湾のヒルギ林【沖縄県東村】

国土形成計画(全国計画)について

平成27年8月14日
  本日、国土形成計画法(昭和25年法律第205号)に基づき、国土形成計画(全国計画)の変更の閣議決定がなされました。
  本計画は、昨年7月に策定した「国土のグランドデザイン2050」等を踏まえて、急激な人口減少、巨大災害の切迫等、国土に係る状況の大きな変化に対応した、平成27年から概ね10年間の国土づくりの方向性を定めるものです。
  本計画では、国土の基本構想として、それぞれの地域が個性を磨き、異なる個性を持つ各地域が連携することによりイノベーションの創出を促す「対流促進型国土」の形成を図ることとし、この実現のための国土構造として「コンパクト+ネットワーク」の形成を進めることとしています。
  今後、国土形成計画(全国計画)の具体化に向けた取組を進めてまいります。

国土利用計画(全国計画)について

 本日、国土利用計画法(昭和49年法律第92号)に基づき、国土利用計画(全国計画)の変更の閣議決定がなされました。
 本計画は、国土の利用に関して全国的な見地から必要な基本事項を定めるものであり、「適切な国土管理を実現する国土利用」、「自然環境と美しい景観等を保全・再生・活用する国土利用」、「安全・安心を実現する国土利用」の3つを基本方針とし、国土の安全性を高め、持続可能で豊かな国土を形成する国土利用を目指すものです。
 今後、国土利用計画(全国計画)の具体化に向けた取組を進めてまいります。

2015年8月11日火曜日

添削指導アドバイスをはじめます

平成22年度試験に合格した翌年からSUKIYAKI塾の添削講座に講師として参加し、受験に真剣に取り組んでいるかたの論文等を添削してまいりました。
身近な知り合いを含めると、これまでの5年間でのべ50人を超えるかたたちに指導アドバイスしたことになります。そしてその一助となったかどうか、平成26年度試験までの4年間で23名のかたが合格されました。

今年に入ってブログを訪問してくださるひとが増えてきて驚きつつも喜んでいたわけですが、それに比例するように添削指導の依頼をあちらこちらから受けるようになりました。
ブログを始めるキッカケとなったひとが平成26年度試験で無事に合格されたということもあり、意を決してこのタイミングでさらに一歩進めた添削指導アドバイスを始めることにしました。


本サービス(添削指導アドバイス)はSUKIYAKI塾とは異なり有料でお受けします。
対象とする技術部門科目は以下の2つです。
●建設部門建設環境
他の部門科目(例えば環境部門など)についてはご希望であればお引き受けしますが、専門技術に関する指導はできませんので論理構成や文章に関する指導アドバイスとなります。

●総合技術監理部門
総監については科目を問いません。ただし建設-建設環境以外の科目の場合には専門技術を踏まえた管理については言及できないこともあります。

下記の4つのコースを設けました。
料金は①②がそれぞれ15,000円、③が10,000円、④が3,000円です。
※併願・重願の場合はそれぞれの部門科目単位で受け付けます。

①出願書類作成コース
期間:受付完了時から平成28年度試験の申込期限日の4日前まで書類を受け付けます。
内容:受験申込書の記載内容と業務経歴票(5行の業務経歴と「業務内容の詳細」)についての添削指導を行います。平成28年度の様式が正式発表されるまでは平成27年度様式で添削指導を行い、平成28年度様式が発表され次第、あらためて添削指導いたします。
うまく作成できないかたには業務経歴のたな卸しと詳細業務の骨子の作成アドバイスからスタートします。
添削回数:期間内は回数無制限です。ただしわたしがOKと判断したらそこで終了とすることもあります。
料金:15,000円

②筆記試験論文添削コース
期間:受付完了時から平成28年度筆記試験日の4日前まで論文を受け付けます。
内容:建設環境については選択科目ⅡとⅢを、総監については記述論文(必須科目Ⅰ-2)の添削指導を行います。基本的に過去問題に対する回答論文の添削です。原稿に赤を入れるのではなく、メールでコメントをお返しする方式です。
論文の仕上がり具合に自信がないかた、文章作成が苦手なかた、論理的思考が苦手なかた、専門技術分野が偏っているかた、それぞれに応じた指導をいたします。
添削回数:期間内は回数無制限です。ただし複数の論文を同時並行では添削しません。わたしが次の問題に移ってOKと判断してから別の設問に取り組んでください。
料金:15,000円

③平成27年度 口頭試験バックアップコース
期間:受付完了時から口頭試験終了まで。
※筆記試験合格発表後から募集開始
内容:再現論文のコメント評価、申込書類~経歴票に関する質疑、Skypeによる模擬面接を1回行います。
総監についてはマインドマップの作成を通した指導も行います。
添削回数:期間内は回数無制限です。
定員:定員に達し次第、受付終了します。
料金:10,000円

④平成27年度筆記試験の再現論文に対するコメント評価
内容:再現論文のコメント評価を行います。建設環境は選択科目Ⅱ-1×2つ、Ⅱ-2、Ⅲの合計4つ、総監は記述論文(必須科目Ⅰ-2)です。
原稿に赤を入れるのではなく、メールでコメントをお返しする方式です。
返信回数:各設問に対し、1回のコメントとそのコメントを受けての再質問・返信を1回の計2回
料金:3,000円

【注意事項】
●本サービスは、Gmailを使用して行いますので、Gmailの送受信が可能な環境であることが必須条件です
●本サービスに使用するファイル形式はPDFもしくはMS Wordファイルのみです。これ以外のファイルは原則として対応できません
●添削指導の対象である経歴票や論文等はメールに添付してお送りいただきます
●メール受信後、添削コメント等を返信するまでに最大4日間の日数をいただきます(ただし、これまでは受信の翌日~翌々日に返信しています)
●総監については科目を問いませんが建設-建設環境以外の科目の場合には専門技術を踏まえた管理については言及できないこともあります
●領収書は発行いたしません
●振込手数料はご負担ください

本サービス(添削指導アドバイス)をご希望されるかたは上記の内容を確認いただいたうえで下記のフォームにてお申込みください。お申込みの時点で上記の注意事項にご同意いただいたものとします。
フォームを受信後、遅くとも翌日中には振込先の銀行口座をご案内するメールをGmailで返信いたします。
※3日以上経過しても返信がない場合はGmailとのやりとりが不可能な環境と思われます。その際はお手数ですがご自身で設定等を調整したうえで再度ご応募ください。

今回はスタート年ということで全体的に受講料は低く抑えました。この活動が軌道にのったら平成29年度試験対策からは正規料金を頂けるようにしたいと思っています。

★お申込みはこちらからお願いします
お申込みフォーム

2015年8月10日月曜日

技術士2次試験の答案用紙

技術士会HPで本年度の筆記試験問題が公開されましたね。
日本技術士会HP

今年受験されたかたはもうとっくに再現論文は作成されたことと思いますが、まだのひとはこのお盆休みの間に完成させてください!

試験問題の公開にあわせて平成25年度からデザインが新しくなった答案用紙を真似た模擬答案用紙をMSワードファイルに作ってみました。
APECさんのサイトに載せてもらいましたので、ご入り用のかたはそこからダウンロードしてください。
SUKIYAKI塾 資料室 ダウンロード集

再現論文が作成済みのかたもこの様式に合わせていまいちど作成してみてはいかがでしょうか。

問題Ⅱの2枚目


2015年8月5日水曜日

水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の見直し

試験も終わって、択一の正答も発表されて、皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
夏季調査などがピークを迎え、業務に邁進されていることと思います。

必須科目の択一問題は、結局、蓋を開けてみれば、過去問からの出題がこれまで同様に多かったですね。
技術士試験にかぎらず、マークシート問題はすべからく過去問を第一に取り組むべきだということがあらためてわかりました。
そしてSUKIYAKI塾の掲示板をみますと、鳥居さんが提供している100本ノックが好評のようです。
来年の試験を考えているひとはいまからでも始めてイイんじゃないでしょうか。

今回取り上げるのは、平成26年度の選択Ⅰ(4問から2問を選択してそれぞれ1枚記述するヤツ)で出題された下層DOなどを環境基準に追加することに関する話題です。

下の添付資料にある「報告案」を見ると、そもそもの経緯から課題から解決策の方向性までバッチリ示されています。
来年あたりに再び問われるであろう「閉鎖性水域の水質改善」に関するネタの宝庫です。
来年の受験を考えているかたはぜひ手に取って熟読ください。
昨年は下層DO(底層溶存酸素量)だったので、今度はもうひとつのほうの透明度(沿岸透明度)だったりして。そして透明度についてはこれまた近年出題がない沿岸生態系(藻場など水生植物群落)の保全との絡みで出題されたらいいな(私の生業なので)。

ガッツのあるひとは(なくてもべつにイイんですが)、「報告案」を読んだうえでのあなたの意見をパブコメ期間中に環境省に提出してみてはいかがでしょうか。
手っ取り早く当事者感覚を養うことができるので試験勉強に資するのはもちろん、(技術士の倫理綱領にある)『技術士は、地球環境の保全等、将来世代にわたる社会の持続可能性の確保に努める』にも繋がります。

アマモ場【沖縄県読谷村 トリイビーチ】

報道発表資料

平成27年8月4日
水・土壌
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(お知らせ)「水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の見直しについて」(報告案)に対する意見の募集(パブリックコメント)について

 中央環境審議会水環境部会生活環境項目環境基準専門委員会では、環境基本法第16条に基づく水質汚濁に係る環境基準のうち、生活環境の保全に関する環境基準に関し、「水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の見直しについて(報告案)」を取りまとめました。
 本報告案について、広く国民の皆様から御意見をお聴きするため、平成27年8月4日(火)から9月2日(水)までの間、パブリックコメントを実施いたします。
1.意見募集の背景
 環境基本法に基づく水質汚濁に係る環境基準は、維持することが望ましい基準として定められている行政上の目標であり、人の健康の保護に係る環境基準(健康項目)と生活環境の保全に係る環境基準(生活環境項目)に区分されています。生活環境項目については、現在12項目について環境基準が定められています。
 平成25年8月30日付け諮問第358号により、中央環境審議会に対してなされた「水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の見直しについて(諮問)」について、平成25年12月より、中央環境審議会水環境部会生活環境項目環境基準専門委員会(以下「専門委員会」という。)において、これまでの知見を踏まえ、底層溶存酸素量及び沿岸透明度について検討を行ってまいりました。
 今般、平成27年7月7日に開催された専門委員会(第6回)の議論を踏まえて、本諮問に対する報告案が取りまとめられました。本案について、広く国民の皆様からの御意見をお聴きするため、パブリックコメントを実施いたします。同専門委員会においては、頂いた御意見を考慮し、報告案を最終的に取りまとめる予定です。
2.意見募集対象
 「水質汚濁に係る生活環境の保全に関する環境基準の見直しについて(報告案)」

3.資料の入手について
(1)電子政府の総合窓口
(2)窓口での配布
  環境省水・大気環境局水環境課
  (東京都千代田区霞ヶ関1-2-2 中央合同庁舎5号館23階)

4.募集期間
 平成27年8月4日(火)から平成27年9月2日(水)17:00まで
 (※郵送の場合は9月2日(水)必着)

5.意見の提出方法
 記入要領に従って、次のいずれかの方法で送付してください。
(1)電子政府の総合窓口(e-Gov)
電子政府の総合窓口(e-Gov)の意見提出フォームに、記入要領にしたがって記入の上、御提出ください。
(2)郵送、ファックス又は電子メールによる御提出
環境省水・大気環境局水環境課
〒100-8975 東京都千代田区霞が関1-2-2
TEL:03-5521-8314
FAX:03-3593-1438
電子メール:mizu-kikaku@env.go.jp

添付資料