2012年8月10日金曜日

技術士試験の見直しについて

筆記試験も終わり、燃え尽き症候群に陥りそうになりながらも、ようやく忙しくなってきた本業のほうに勤しむことで今週一週間を過ごし終えました。

このブログの訪問者数をみると、(当たり前ですが)筆記試験の前と後では雲泥の差です。
というわけで、ほとんど誰も読んでくれていない時期ではあるのですが、日本技術士会HPに来年度以降の新しい技術士試験についてのパブリックコメント募集(締め切り9/9)の記事がUPされていたので、ここにもあげておきます。

個人的には、体験論文が廃止になるのはとても残念だと思います。
クドいようですが、私が「技術士」にふさわしい技術者になったことを自覚したのは、業務体験論文の作成を通して、その狙い、意図するところ、求めているところ、を悟った瞬間なんですから。
決して、筆記記述論文の作成を通してではありません。
これはあらためて強調しておきたいと思います(パブコメしちゃおうかな)。
筆記論文については(誤解を恐れずに書いちゃうと)、過去の合格論文パターンをなぞっただけです、ハッキリ言って。

経歴票提出時に業務体験的なことを書き込む方式に変更するようですが、「論文」の形式になるとは思いません。

科学技術立国【ノーベル化学賞鈴木章先生語録 北大総合博物館にて】

平成24年5月23日
科学技術・学術審議会技術士分科会
制度検討特別委員会

技術士試験の見直しについて

1.経緯

(1)技術士試験の見直しについては、第20回技術士分科会において、「制度検討特別委員会」を技術士分科会の下に設置することを決定し、現行技術士制度の諸課題についての検討を行うことになった。

(2)第1回制度検討特別委員会において、委員の互選により主査に池田駿介委員、主査代理に鳥養映子委員がそれぞれ選出された。また、技術士試験制度の見直し事項について機動的に検討を行うため、問題検討作業部会、免除検討作業部会及び技術部門・選択科目検討作業部会を設置し、諸課題について検討を行ってきた。
 その結果、多くの優秀な技術者の技術士資格の取得を促し、技術士制度の更なる普及・拡大を図ることを目的に以下による見直しを行うことが適当との結論に至った。

2.技術士試験の見直し

【第一次試験】
(1)基礎科目及び共通科目
 共通科目は廃止する。
 基礎科目は、科学技術全般にわたる基礎的学識を確認する試験とし、大学卒業程度の基本的な知識から出題する。出題分野は、現行の5分野を基本とし、共通科目の出題内容にも配慮して出題する。現行の基礎科目より受験者の負担が増えることのないよう留意して出題するとともに、試験の難易度の安定化を図る。

(2)専門科目
 現行の出題範囲は変えないこととし、各技術部門の基礎的な分野に出題を重点化する。また、試験の難易度の安定化を図る。

(3)免除
 見直し後の基礎科目の姿を踏まえて、それに対応する免除の在り方及びその範囲を引き続き検討する。 
 JABEE認定修士課程について、第一次試験との同等性を確認した上で、第一次試験の免除の対象とする。

 【第二次試験】
<総合技術監理部門を除く技術部門>
(1)筆記試験(必須科目)
 筆記試験の必須科目を択一式とし、技術部門に係る専門知識を確認する。試験問題の作成に際しては、極端に難易度が高い出題とならないよう留意する。合否決定基準に満たない者については、記述式試験の採点を行わない

(2)筆記試験(選択科目)
 従来の選択科目については、解答数の2倍程度を出題数の目安とする。
 選択科目に課題解決能力を問う記述式試験を新設する。出題する課題は2問程度とし、普遍的な課題からも出題する。

(3)技術的体験論文
 技術的体験論文は廃止する。受験申込み時に提出する業務経歴票について、技術的体験をより詳細に記載できる形式とする。

(4)口頭試験
 経歴の確認、応用能力及び課題解決能力、技術者倫理、技術士制度の認識について問うこととする。技術者倫理については、実務を踏まえた試問を重視する。
 試験時間は20分程度を基本とし、必要がある場合は10分程度延長することを可能とするなど、弾力的に運用する。

 <総合技術監理部門>
 総合技術監理部門の必須科目に係る口頭試験は、当該部門に求められる専門知識等を問うこととする。
 試験時間は20分程度を基本とし、必要がある場合は10分程度延長することを可能とするなど、弾力的に運用する。
 なお、総合技術監理部門を除く技術部門と同様に、技術的体験論文は廃止することとし、受験申込み時に提出する業務経歴票について、技術的体験をより詳細に記載できる形式とする。

 3.技術部門・選択科目の見直し

 技術士を取り巻く環境の変化に合わせ、選択科目を時代のニーズに合ったものに見直すとともに、極端に受験者数が少ない選択科目については、その在り方を検討する必要がある。これにより更なる資格活用につながることが期待される。
 今後の見直しは、時代のニーズを踏まえ、産業界における技術士の活用状況並びに技術部門及び選択科目の将来性や技術の変遷に留意して実施するものとし、各技術部門の専門委員等から意見を聴取するなど技術士分科会において継続的に議論を行う。なお、見直しは、以下の考え方に基づくものとする。
今後2年(平成25年度及び26年度)程度の受験者の動向を見て、受験申込者数が20部門全体の申込者数の0.05%を下回る選択科目については、当該選択科目の廃止を含めその在り方を検討することとする。また、同様に0.1%を下回る選択科目については、他の選択科目との統廃合や内容の変更を検討することとする。
○現在96ある選択科目の総数を上回らないこととする。

 4.実施時期

 試験方法の見直しについては、受験者への周知や準備の期間等を考慮し、平成25年度の試験から実施する



●技術士分科会(第22回) 配付資料
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu7/siryo/1323682.htm

●技術士法施行規則の一部を改正する省令案に関するパブリックコメント(意見公募手続)の実施について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185000605&Mode=0


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